「人気唐揚げ専門店の味を1度に味わえるチャンスです。日本唐揚協会、カラアゲ...
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唐揚人
レジェンドに学ぶ編Vol.5『伝説の知多手羽先 あうん屋』店主・古川貴大さん
令和2年、日本"一"の唐揚げ店を決める「からあげグランプリ®」は"第11回"の大節目を迎えました。毎年現れるニューフェイスが確実に全国区へと躍り出る実績も豊かなアワードは、飲食業界全体の盛り揚げにも"大きな一役"を買っています。そんな、規模と展開の拡大が止まらない「からあげグランプリ®」で "最高金賞"の称号を獲得しながらも、さらなる高みを目指す"レジェンド店"があります。まさに "唐揚人of唐揚人"と呼べる最高の揚げ師に、その生き様を聞きました。
「手羽先」部門で最高金賞1回、金賞4回!
愛知県常滑市『伝説の知多手羽先 あうん屋』店主・古川貴大さん!
店主は、飲食一筋四半世紀以上の三重男児!
今回ピックアップする"唐揚人of唐揚人"は、愛知県の常滑市と半田市で展開する『伝説の知多手羽先 あうん屋』の店主・古川貴大さん(47)。三重県四日市市生まれの彼ですが、「日本福祉大学」への進学をきっかけに知多半島に転居し、在学3年生からのアルバイト先(飲食系)にそのまま就職したことでそのまま移住。そこから約10年以上をかけ、この地で料理人と経営者のノウハウをダブルで身に着けていったそうです。
金賞手羽先は創業来の名物...ではなく、経験の賜物
2004年10月、10年間経験を積んだ会社からの円満独立でオープンに至った居酒屋が『あうん屋』です。この屋号は、雑貨屋、飲食店の経営にとどまらず、陶芸家、絵描き、店舗デザインなどマルチな活躍を続けていた"修業先"の社長が描いた「狛犬」を、ロゴマークに使用したいという思いから決めたものなのだそう。ただ、創業当時の『あうん屋』は"薄利多売"を武器に名古屋めしと九州沖縄料理と焼酎をふるまうスタイルで、「手羽先唐揚げ」はあるにはあるものの、 "いち地元料理"に過ぎない存在でした。「伝説の知多手羽先」が完成したのは創業から約10年後...周辺に大手居酒屋チェーンが進出し、商品の価値を高めるスタイルへの変更に大きく舵を切ってからのことなのだそう。
じっくり改良を重ね、濃厚な味わいに到達した「知多手羽先」
2017年の「第8回からあげグランプリ®(手羽先部門)」で最高金賞を受賞した「伝説の知多手羽先」は、先述の「手羽先唐揚げ(名古屋風)」をいちから見直し、地元武豊町の溜まり醤油を使った"特製"を作ったことがはじまり。「オリジナル」と確信できた2016年頃からイベントや賞レースへの参加を開始し、いよいよ"外の世界"へと踏み出します。そして、その勢いのまま「からあげグランプリ®」で金賞を獲得し、本当の意味での「知多手羽先伝説」がスタートするのです。
究極の甘辛仕立てで、強烈な"忘れられなさ"に
肉の大きさや揚げ時間、タレの味、スパイスの調合など、10年をかけて改良の限りを尽くした「伝説の知多手羽先」。この"しっとり甘辛"な一本は、居酒屋だけでなく焼き肉屋やバル、パスタ屋、寿司屋とオールマイティな店舗展開で知多の飲食シーンを盛り上げてきた古川さんの自分史に、「日本一の揚げ師」という最高の称号をもたらしました。
最高金賞受賞で、伝説が加速
古川さんは、創業5年目で元勤め先の店舗を譲り受け、提供するジャンルの幅を広げるなど、「経営者」としての手腕を一足早く開花させています。そこに加わった「からあげグランプリ®」最高金賞という称号を活かし、(イベント)出店する先々で"唐揚げ"ファンの心を掴み、真の「全国区」への躍進を続けています。
音楽好きのストイック気質が、経営の源
座右の銘を聞くと、『あうん屋』の母体となる"運営会社"の屋号「REALITYBITES(リアリティバイツ=厳しい現実)」と挙げてくれた古川さん。若き日に「俳優も音楽も理想」という同名のアメリカ映画で描かれた"葛藤"に大きな影響を受けた古川さんは、今もなお「現実は厳しい」という訓告を、"前進の燃料"にしているそう。そんなストイックな性格については、「凝り性で頑固、そして人見知りと言われますね(笑)」と補足。ちなみに思い出写真として、愛息と行ったフェスでの一枚(文章真上)を提供してくれた古川さんですが、この表情は息子への頑固や人見知りではなく、フェス疲れってことで間違いないですよね?(笑)
コロナ禍だからこそ、腕の見せ所!?
ロックが響く昭和レトロ空間『あうん屋常滑北店』には、古川さんのマインドがたっぷり詰まっていて、「伝説の知多手羽先」をより美味しくいただける空気に溢れています。ただその一方で、イベント出店に重きを置いてきた「常滑南店」はコロナ禍における連続的な催事中止を受け、2020年に閉店をしたそう。しかし、聞けば「南店はラーメン屋へと業態を変えることにしました!」とのあっさりしたもので、「(常滑北店から)2度目の最高金賞を目指してますので、来年また(授賞式で)お会いしましょうね」と爽やかに〆てくれた古川さん。これからの飲食界において、揚げ師としてだけでなく、経営者としての手腕も全国に見せつけてくれるに違いありません。
最後に一言聞いてみました。
古川さんにとって唐揚げとは...‟LOVE&PEACE"である
店名:伝説の知多手羽先あうん屋常滑北店
住所:常滑市北条2丁目97
アクセス:名鉄常滑線常滑駅から北へ5分(ルートイン常滑前)
HP:http://www.aunya-tebasaki.com/sp/
取材・文章 鼻筆の森(※鼻毛の森)
掲載日:2020年11月13日掲載