リスクを避けよう~社会と業界の離職事情を把握する(悪循環の考察編)~
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コンテンツ
最初に
この記事の要約
- 小さなサービス業は、正社員離職率が高い
- 求人を出し続ける状況が、定着率の悪さを露呈する原因にも…
- 装飾し過ぎない求人が離職の抑止力に
この記事の目的
この記事情報は飲食店(特に唐揚店を応援していますが、他の飲食店経営でも役立つ情報です)をやってみたい方、始めたい方、既に経営や運営をしている方に向けた、ノウハウ提供を目的に書き綴っています。
「飲食店経営は自分には難しいよな」「飲食店経営をやる上でなるべく失敗したくないなぁ」「唐揚店をもっと上手くやるためにはどうすればいい?」など、心配事や疑問に対して、事前に情報をキチンと集められる様記事にしていきます。
これらの情報であなたのお店が盛り揚がることを祈っています。
今回鶏揚げるテーマは「値揚げに向けた現状のおさらい」
こんにちは。
24時間、365日、
美味しい「唐揚げ」を補給すればするほど
快調な会長、
やすひさです。
飲食店のオープンを具体的に考えている方、
飲食店をオープンすることを決意している方、
飲食店のオープンに向けて準備している方、
といった「予備軍」の方にお役立ちできるよう、
そして、
既に飲食店を経営されている
「諸先輩」の方につきましては、
おさらい程度、箸休め的に活用していただけるよう、
あわよくば
ステップアップに貢献できるように、
様々なジャンルの「経営」に携わってきた
私、やすひさの
じっくり漬け込んで熟成させた
運営ノウハウのようなものを、
小出し、単品メニュー的に提供してます。
読んでいただける方の
よき「差し入れ」のひとつとなりましたら幸いです。
よろしくお願い申し揚げます。
さて、今記事で鶏揚げるテーマは、
前記事に引き続き「利益」のロスに繋がる「リスク」回避について。
その一例として、
社会と業界の「離職事情」を統計的な側面からおさらいしましたが、
今回はもう一歩踏み込んでみようということで、
スタッフ離れ(離職)が続くことで
懸念される様々な悪循環について考えていきたいと思います。
小さなサービス業は、出入りが激しいという現実
さて、前記事では、
令和4年(2022年)度と令和5年(2023年)度の、
「雇用動向調査結果の概況」(厚生労働省調べ)で示されている
「産業別」の「入職率」「離職率」の統計結果をまとめました。
参考とした資料はこちらです。
令和4年(2022年)度の「宿泊業、飲食サービス業」は、
「入職率」34.6%、「離職率」26.8%と
全産業の中でともに一位でして、
最新版となる令和5年(2023年)度は、
「生活関連サービス業、娯楽業」がぐんと伸びを見せたことで、
1位は免れているのですが、
「一般労働者」と「パートタイム」労働者に分けるなど統計方法が変わったことによる結果でもあり、
正社員を指す「一般」にフォーカスを当てると誤差の範囲に過ぎません。
「サービス」関連の仕事は「パートタイム」として入る間口そのものが広いですからね。
一方、
2024年の10月に厚生労働省が公表した資料では、
令和3年に新卒採用された従業員の「3年以内離職率」を示しており、
ここでは高卒、大卒共に(3年以内離職率が)前年を上回り、
全業界において、
事業規模が小さければ小さいほど、離職率が高いことも示されていました。
ざっくり捉えると、
「規模の小さな飲食店は特に若手社員の定着が厳しい」ということになりますね。
「続かない」社員の採用が会社の成長を止めることに。
ジョブ&キャリアチェンジを推奨し、
退職代行などのサービスも選択肢にある現代において、
基本的に「去る者」を追うことは難しいです。
代わりに「来る者」を拒まなかいとしても、
迎えるだけでは、満たされるのは当面の「頭数」でしかありません。
「去る者」を採用し、育てるために投じた費用と時間は、
「来る者」から回収することなどできないのです。
特に少数精鋭の現場で繰り返される「育成」のリセットは、
「残る者」にとってもストレスとなり、士気にも影響します。
育成や教育を担う立場の従業員のモチベーション低下も心配ですよね。
さらに、
次の「来る者」の有力候補が新たな仲間入りを検討するにしても、
「離職率」という評価項目を重視する場合には、
求人を出し続けているような職場には抵抗感を覚えることでしょう。
そして、そのような状況が周知されると、企業イメージは段階的に損なわれ、
「ブラッ●企業では?」的な先入観が蔓延した場合は風評も広がってしまうかもしれません。
本来辞める理由のない従業員も希望を見い出せなくなり、
次のキャリアについて考えるようになると大変ですよね。
つまり、「離職率」の原因を「最近の嘆かわしい傾向」と断罪せず、
あくまでも自分事として最適な対策を行うことが不可欠になるわけです。
求人方法の工夫も(もちろん)大事ですが、
その前に、「辞める理由のない仕事、会社」を
目指していく「基礎工事」が鍵となることでしょう。
「言った」「言わない」を最小限に
前回の記事では、
内閣府が公表した
「若者の退職理由」の調査結果にも触れています。
主だった理由は、
- 仕事内容のミスマッチ、
- 人間関係のミスマッチ、
- 労働時間や休日条件のミスマッチ、
- 賃金の低さ、
- 要求(ノルマなど)の大きさ…
と、いったもので、
どれもが全世代の支持を受けそうな、普遍的な理由ばかりです。
これらの不満は、
「言われていたのと違う」
「思っていたのと違う」など、
「そもそも」の認識の相違が引き金になっていると容易に想像できますし、
近年の「離職率」の増加は、
「売り手市場で選択肢が増え、行動を起こしやすくなっただけ」
と判断するのが適当でしょう。
かくいうやすひさは「氷河期世代」であり、
スパルタ社会の名残りを感じながら社会に飛び込んだ一人です。
ミスマッチを「社会の厳しさ」と受け入れた同世代も多い「氷河期世代」ですが、
いち経営者の立場としても実感するのは、
やはり今の時代は、完全に「売り手市場」であるということ。
自分がその市場にいる立場だとしたら…
と想像を膨らませると「なるほど」感は高まるというものですね。
さらに、私たちのようなある程度の我慢をした、せざるを得なかった経営者世代には、
厳しい状況をポジティブに捉える術が備わっているものと想像します。
「同業他社より魅力的に映りたい」という「市場への焦り」も重なることで、
無意識に「嘘」「大げさ」「まぎらわしい」求人を行ったりしてしませんか?
求職者だけでなく、
自分も欺いている可能性があることを認識することで、
「言われていたのと違う」
「思っていたのと違う」
を未然に防止することができるかもしれません。
ノウハウが蓄積せず、活かされない会社は生産性が下がり、
社会と時代の流れに取り残されています。
原材料費の高騰など、
自分たちにはどうにもできない社会背景によって逆境に立たされている飲食業界では、
「人」に関わるロスを減らすことが、
「活路」を見出すための最善であり、近道であるともいえるでしょう。
「思っていた」は個人の受け取り方にもよるので何とも言えない部分もありますが、
少なくとも「言われていた」は言う側でカバーすることができます。
まずは正直な求人、丁寧な説明が大前提。
そして、その正直な求人が魅力的に映るよう、
小手先の採用ノウハウではなく、
受け皿を強化し「ムネを張れる」説明、求人ができる、
職場づくりに労力を割いていきましょう!
おすすめのビジネス
様々な飲食店を応援しているやすひさですが、
ビジネスとして一番おすすめしているのは唐揚店です。
ビジネスとしての唐揚げ
やり方と考え方がきちんと分かれば、
唐揚げほど低リスクで始められるビジネスは経験上ありません。
例えばフランチャイズで唐揚げを始めるとして、
これから飲食店を始める方は、
ノウハウをきちんと把握できるフランチャイズの強みを活かして、
通常より早く軌道に乗せられますし、
既存のお店を持つ方にも「一品フランチャイズ」という形態で、
今のお店を生かし唐揚げで利益を得ることもできます。
からあげフランチャイズ
そんな中で唐揚げに特化したフランチャイズ募集サイトがあります。
その名も『からあげフランチャイズ』です。
一般社団法人日本唐揚協会が運営する、
唐揚げが一番わかっている団体による、
安心、安全な唐揚げビジネスのフランチャイズ本部を集めたサイトです。
ぜひ、一度検討してみてはいかがでしょうか?
あなたのビジネスを加速させてください。