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唐揚人

レジェンドに学ぶ編Vol.4『からあげ専門店 げんきや』代表・井口泰宏さん

令和2年、日本"一"の唐揚げ店を決める「からあげグランプリ®」は"第11回"の大節目を迎えました。毎年現れるニューフェイスが確実に全国区へと躍り出る実績も豊かなアワードは、飲食業界全体の盛り揚げにも"大きな一役"を買っています。そんな、規模と展開の拡大が止まらない「からあげグランプリ®」で "最高金賞"の称号を獲得しながらも、さらなる高みを目指す"レジェンド店"があります。まさに "唐揚人of唐揚人"と呼べる最高の揚げ師に、その生き様を聞きました。



「西日本しょうゆダレ」部門で最高金賞2回!
大分県中津市『からあげ専門店 げんきや』代表・井口泰宏さん



代表は、聖地のクオリティにムネを張る大分人

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今回ピックアップする"唐揚人of唐揚人"は『からあげ専門店げんきや』代表の井口泰宏(いのくちやすひろ)さん、1973年の大分生まれで大分育ちの47歳(※2020年9月時点)です。
19歳の大学在学時に起業し、OA機器販売事業、空調メンテナンス事業、輸入販売事業の代表として全国を飛び回り、大好きな「唐揚げ」を食べ歩く中で、聖地・大分県中津市のクオリティを再確認し、2009年の「からあげ店げんきや」創業へと踏み切って、現在に至ります。



子供心と、子供思いが看板の由来

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『げんきや』の漢字表記は「舷喜屋」で、井口さんが敬愛する漫画「ワ●ピース」の主人公をイメージし、「船の先頭に立ち、唐揚げという世界で人に喜んで貰うため、挑戦して行く」決意を乗せた名前なのだそう。
ちなみに、看板を飾るトレードマーク・「げんきや太郎」は、井口さんの愛息の写真をまんま使用していて、そんなド直球な家族愛もまた、創業への大きな原料力となっているのですが、掘り下げるほどとてもいい話なので、そのへんはまた記事の終盤で。



世界に誇れる企業秘密で、ワンランク上の唐揚げを

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井口さんに『げんきや』ならではの強みや魅力を聞いてみると、「(パサパサしない)ムネ唐揚げのクオリティ」「すなずりのクオリティ」「チキン南蛮のクオリティ」「冷めても冷ましても美味い」「翌日がさらにうまい」など枚挙を厭いません。これらの特徴び全ては、容易にマネできることのない"特殊な方法"によって実現するもので、詳細は絶対的企業秘密なのだそうです。嗚呼、気になる...。



実は"トリハダ"が立った、貫録の最高金賞

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聖地の名店が多くエントリーする群雄割拠の「西日本しょうゆダレ部門」において、第3回より9年連続で"金賞以上"の立ち位置をキープする『げんきや』は、直近の第9回、第11回で最高金賞受賞を成し遂げています。ただ、実は『げんきや』の味を"暖簾を分けずに"継承するグループ店は国内外に200店舗以上存在していて、既に受賞店も多く、近年の"大看板"の最高金賞は"満を持して"の貫録の受賞といえます。それでも、思い入れのある『げんきや』の看板での最高金賞は格別だそうで、井口さんは「嬉しいを通り超えた、最高の気持ちでした」と笑顔を見せます。



趣味は"自然体"で汗を流すこと

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現在、多忙の中捻出する限られた空き時間は、大自然に包まれてのゴルフプレイを楽しんでいるという井口さん。写真から見ると"成功者の休日"的な一コマとも取れますが(※記者の偏見です)、掘り下げれば「平凡で楽しいから」「友人がやるから」「空や緑に癒されるから」と超自然体。屈託ない笑顔で楽しむオフモードには、ビジネス的な一面などかけらもありません。



おなか一杯食べたかった。だから食べさせたかった。

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若くして起業し、好きな唐揚げも生業に加え、最高金賞まで栄誉を獲得する...理想的過ぎる現在を過ごす井口さんですが、現在地に至る"原点"は、幼き日の渇望にありました。「当時の実家は貧しくて、大好きな唐揚げを腹一杯になるまで食べたこともなく、母が買ってきてくれる少量の唐揚げを3人兄弟で奪い合う生活を送っていました」と"物足りなかった"当時を振り返る井口さんは、「からあげ屋を営む友人の家で大皿に高く盛られた唐揚げをふるまわれ、こんなことが(子供に)できる親になりたいと強く思った」ことがきっかけで、"挑戦する"人生への"体当たり"を始めたのだそう。確かに学生時代のラガーマン姿を見れば、その眼光の鋭さに思わずひるんでしまいますよね。



からあげ王に、俺はなる!?

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「目の前のお客様に全力を尽くし、からあげを通じて感謝を伝える」...スポーツマンシップが活きる"日々の積み重ね"で人生のステップアップを実現してきた井口さん。かつて鋭く未来を見据えていた眼光は現在、自身の息子やその友達に"直接"美味しい唐揚げを山盛りでふるまう"やさしいお父さん"の眼差しへと進化しています。ただ、"夢以上の夢が叶っている"現在に定住することなく、「これからは世界にもどんどん出て行きたい」と次のステージへと舵を切る準備も万全!さらに力強く舷を張り、万人の笑顔のために仲間たちと大海原を渡る永遠の旅人...『げんきや』船長の井口さんは、まさに唐揚げ界の「ル●ィ」です!



最後に一言聞いてみました。
井口さんにとって唐揚げとは...‟想い"である


店名:からあげ専門店 げんきや(舷喜屋)本店
住所:大分県中津市 金手35−2
アクセス:中津駅より、車で約7分.
HP:https://www.nakatsu-genkiya.com/
取材・文章 鼻筆の森(※鼻毛の森)
掲載日:2020年10月26日掲載

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