小規模飲食店の開業資金はどれくらい?|飲食店経営で成功するポイントは?
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最初に
この記事の目的
この記事情報は飲食店(特に唐揚店を応援していますが、他の飲食店経営でも役立つ情報です)をやってみたい方、始めたい方、既に経営や運営をしている方に向けた、ノウハウ提供を目的に書き綴っています。
「飲食店経営は自分には難しいよな」「飲食店経営をやる上でなるべく失敗したくないなぁ」「唐揚店をもっと上手くやるためにはどうすればいい?」など、心配事や疑問に対して、事前に情報をキチンと集められる様記事にしていきます。
これらの情報であなたのお店が盛り揚がることを祈っています。
今日のテーマは「小規模飲食店の開業資金」
こんにちは。
24時間、365日、
美味しい「唐揚げ」を補給すればするほど
快調な会長、
やすひさです。
飲食店のオープンを具体的に考えている方、
飲食店をオープンすることを決意している方、
飲食店のオープンに向けて準備している方、
といった「予備軍」の方にお役立ちできるよう、
そして、
既に飲食店を経営されている
「諸先輩」の方につきましては、
おさらい程度にでも
活用していただけるよう、
で、あわよくば
ステップアップに貢献できるように、
様々なジャンルの「経営」に携わってきた
私、やすひさの
じっくり漬け込んで熟成させた
運営ノウハウのようなものを、
小出し、単品メニュー的に提供しています。
読んでいただける方の
よき「差し入れ」のひとつとなりましたら幸いです。
よろしくお願い申し揚げます。
「たくさんの客とたくさんの店員で賑わう飲食店も良いけれど、一人で飲食店経営をするのも面白いかもしれない」「落ち着いた雰囲気の飲食店経営をしたい」
と考えている人は多いと思います。
そこでここでは小規模飲食店を開業するための資金、開業するメリット、成功するためのコツ、開業する際の注意点などについて解説していきます。
小さい飲食店経営をするにはどうすればいいか知りたいという方はぜひ最後までご覧ください。
一人で飲食店経営をするにはどれくらいの規模が限度になるか
「小さい飲食店」と聞いても人によってイメージは違うでしょうが、「一人で経営できる店」となるとおおよそ以下のような規模になるはずです。
・席数10まで
・面積10~15坪
テーブル席を用意するかカウンター席のみにするか、キッチンの大きさをどれくらいにするかなどによって座席数は変わってくるでしょう。
ちなみに経営者一人で運営しやすい業態としては、ラーメン屋、寿司屋、バー、喫茶店などがあります。
テイクアウト・デリバリー専門であればさらに狭くできる
近年ではテイクアウトやデリバリー専門の飲食店も多くなってきています。また、キッチンカー(移動販売)式の店も人気です。これらの形式であればさらに店の面積を狭くすることができますから、家賃が少なくて済みます。
一人で飲食店経営をするには?|そもそも一人で開業できる?
一人でも飲食店を開業することができます。
法律などのルール的にも全く問題はありませんし、先述の「店の規模」を意識すればキャパシティー的にも困らないはずです。
そして一人で開業すれば
・スタッフを雇わないため人件費がかからない
・人間関係で揉めない
・全て自分のしたいようにできる
などのメリットが得られます。
ただ、以下のデメリットもあります。
・料理を提供するまでに時間がかかる
・調理以外も全て自分で行う必要がある
・自分のアイデアだけで経営しなければならない
小規模飲食店経営をするにはどれくらいの開業資金が必要?
「一人で運営できるレベルの飲食店」であっても、開業するには平均して1000万円程度の資金が必要です。ただ、もちろん内装、規模、立地などによって金額は変わります。また、居抜き物件を使えばコストを抑えることもできます。
それから初期資金(物件取得費、内装工事費など)だけでなく、ランニングコスト(賃料、人件費、光熱費など)についてもきちんと考えておく必要があります。
当然ですが、「とりあえず初期資金だけを用意して、初月のランニングコストから売上により払っていく」というのはほぼ不可能です。
最低でも半年分のランニングコストを用意してから開業しましょう。
初期資金の内訳は?
細かく挙げていくとキリがありませんが、おおよそ以下の通りです。
・物件取得費(礼金、保証金、仲介手数料、前家賃など)
・内装工事費
・空調設備費
・厨房機器費
・備品(調理器具、食器、制服など)
・広告宣伝費
物件取得費の中の保証金の目安は、「家賃10か月分」です。
そして設備工事費や内装工事費に関しては、居抜き物件を活用すれば大きくカットできます。
ランニングコストの内訳は?
ランニングコストの内訳はおおよそ以下の通りです。
・賃料
・人件費
・光熱費
・食材費
・広告宣伝費
具体的なコストは、従業員の人数、店の規模・立地などによって大きく変化します。
飲食店経営者本人が一人で切り盛りするのであれば、人件費はかからないという見方もできます。ですが例えばフルタイムのアルバイトを一人雇うだけでも、月々最低15~20万円程度の人件費が発生することになります。
ただ、いずれにしても小規模飲食店であればランニングコストはそれほど高くなりません。
小規模飲食店経営のメリット|無理なく経営するには?
すでに少し触れていますが、ここからは小規模飲食店経営をするメリットについてさらに詳しく解説していきます。
小規模ならではの難しさもありますが、利点も大きいです。
開業資金が少なくて済む
小規模飲食店の場合、開業資金が少なくて済みます。
面積は10~15坪くらいでしょうから、地方であれば月々10万円程度の賃料に抑えられるかもしれません。
そして面積が狭ければ必然的に備品購入費、外装工事費、内装工事費なども少なくなります。
また、居抜き物件を使うことで、さらに設備工事費や内装工事費をカットできます。
「少ない自己資金で開業したい」「融資を受けずに退職金だけで開業したい」などの方は検討しましょう。
ランニングコストも少なくなる
小規模飲食店であれば人件費、光熱費、賃料などのランニングコストも抑えることができます(基本的に店舗面積が大きいほどランニングコストは上がります)。
ランニングコストは絶対に発生しますから、飲食店経営をする上で非常に大事な要素と言えます。「だいたいこれくらいになる」などと雑に計算せず、可能な限り緻密に算出した上で開業しましょう。
飲食店の多くは、開業からしばらくは売上が安定しません。ですがランニングコストが低ければ経営に余裕が出やすいです。
そのため店を健全経営するには「売上の伸ばし方」だけでなく、「ランニングコストの抑え方」についても熟考する必要があります。
常連客が増えやすい
特に一人で店を切り盛りする場合、客との物理的・精神的距離が近くなりますから常連客が増えやすいです。メニューでなく、「雰囲気」「店主の人柄」などを気に入ってもらうことでも、リピーターになってくれる可能性もあります。
そして常連客が多くなれば、店の評判が口コミによって拡がりやすくなります。
店舗が小さければ、「口コミをしよう」と考えてくれるレベルの「濃いリピーター」も増えやすいと言えます。
小規模飲食店経営のデメリット・注意点|安定運営をするには?
続いては小規模飲食店経営に関するデメリットや注意点を挙げていきます。
中~大規模の店であれば(あまり)発生しないような問題もありますから、しっかりチェックして、対策を練りましょう。
体調を崩すと営業ができなくなる
特に一人で切り盛りしている店の場合、体調を崩せばそれだけで店を営業できなくなります。誰かに雇用されているわけではありませんから、基本的に「休んだ分の補填」などはなく、例えば3日休めば3日分の売上が発生しなくなります。
ですから言うまでもありませんが、細心の注意を払いつつ体調管理をしましょう。
また、病気やケガをしたとき(&急用ができたとき)にどのように対応するかについても事前に決めておくことが大事です。
大量仕入れができないため原価が高くなりやすい
小規模飲食店は客が少ないですから、必然的に仕入れの量が減ります。
ですから大量仕入れによる原価カットがほぼできません。どうしても食材一つあたりの価格が高くなります。
ただ、ほとんどの小規模飲食店が同じ条件で戦っていますから、大きなデメリットというわけでもありません。
無理に仕入れ費用を下げようとすると食材の質を落とさざるを得ず、味が落ちるかもしれませんから、他の部分でコストカットすることを考えましょう。
売上の限界値が低い
小規模飲食店は売上の限界値が低いです。
ただでさえ薄利多売になる傾向にある飲食業界ですが、その中でも利益率を上げるのが困難になるかもしれません。
健全経営をするには以下のことを意識しましょう。
・回転数(1日の全来客数÷席数)を上げる
・価格を下げすぎない
・無理に長時間営業をしない
少しでも集客しようとして価格を落としすぎると、「多忙になる割に売上が伸びない」という状態になりかねません。
また、特にアルバイトなどを雇う場合は、無理に食事時以外にも営業すると、人件費が無駄になるかもしれません。極端な例ですが「1時間来客なし」となれば、1時間分の人件費がそのまま(厳密にはそのままではありませんが)損失になります。
小規模飲食店経営で成功するには?4つのポイント
それでは小規模飲食店で失敗しないためのポイントを4つ挙げていきます。
1:コンセプトを明確に決める
特に「定年退職後、気ままに飲食店経営を……」と考えている方の場合、コンセプト設計をあまり詰めない(詰めたくない)かもしれません。
ですが、
「どのようなメニューを」
「どのような人に対して」
「どのような場所で」
「どのように」
提供したいのかを明確にしておかないと、「何がウリなのか分からない飲食店」になってしまい失敗する可能性が高いです。
また、「なぜ飲食店経営をしたいのか」という理由の部分もハッキリさせておくと、コンセプトや目的・目標がブレにくくなります。
コンセプトがあるとメニュー開発、接客マニュアル作り、キャッチコピー作成などもしやすくなります。
また、コンセプトをベースにして事業計画書を作ったり資金繰りをしたりしますから、非常に大事な要素と言えます。
2:物件選定→資金繰りの順に進める
融資を受けるときに、業種・出店場所・賃料などを明記した事業計画書を提示しなければなりません。そのため「物件選定→資金繰り」の順に進めることになります。
そして不動産選びは以下のステップで行うのがおすすめです。
1:物件の希望条件を決める
2:いくつかの不動産業者に条件を伝える
3:いい物件が見つかったら仮押さえをする
すぐに手付金を支払わず、交渉によって仮押さえをするのがポイントです。
仮押さえができたらすぐに資金繰りをしましょう(スムーズにお金を用意するには、事前に資金調達方法を決めておくことが大事です)。
3:集客に全力を尽くす(ただしコストをかけすぎない)
どれほど味が良くても、人々に見つけてもらわないと飲食店経営は成り立ちません。
狙い通りに集客をするには、オープン前から動き出すことが大事です。
・ホームページ作成
・チラシ配布
・SNSによる宣伝
・立て看板の活用
・ポイントカードの導入
・グルメサイトへの登録
・DM
・ターゲット層が見そうなネットメディアや雑誌で宣伝
・客層が近い店にショップカードを置いてもらう
などできる限りのことをしましょう。
ポイントはターゲット層に向けて宣伝することです。
広く宣伝しすぎるとお金がかかりすぎますし、一つ一つの宣伝に注力できず効果が落ちるかもしれません。
また、広告宣伝費を事前に決めてそれをオーバーしないようにしましょう。
4:キャッシュレス決済を導入する
近年では小規模飲食店でも当然のようにキャッシュレス決済が導入されています。実際、「飲食店でもキャッシュレス決済をしたい」と考える人が50%程度になっていると言われています。
また、キャッシュレス決済を取り入れることがコロナウイルスなどの感染症対策にもなります。
ですからコストはかかりますが、最低限クレジットカード決済だけでも行えるようにしておきましょう。
ちなみに「stera pack」というマルチ決済デバイスであれば、1台で30種を超える決済形式に対応できます。1台で済みますしコンパクトですから、小規模飲食店に設置するデバイスとしてもぴったりです。
必要な資格は?|飲食店経営をするには調理師免許は本当に必須?
それでは飲食店を開業・経営するために必須の資格を紹介します。
食品衛生責任者
食品衛生責任者の資格は必須です。
ただ、各地の養成施設で行われている講習会に1日参加するだけで取得できますから、心配はいりません(受講料は1万円ほどです)。
ですが、早めに受講予約をしないと締め切られる可能性がありますから気をつけてください。
ちなみに調理師や栄養士などの資格を持っている人は、講習を受けなくてもこの食品衛生責任者の資格を取得可能です。
防火管理者(小規模飲食店なら不要)
収容人数が30人以上の飲食店に関しては、防火管理者の資格が必須となります。
この「30人」は席数ではなく、「満席時の客数+全従業員数」でカウントします。言い換えると「30人以上が入ることのできる飲食店」であればこの資格が欠かせません。
そのため小規模飲食店の場合、防火管理者の資格は基本的にいりません。
さて、飲食店の延べ面積によって資格のタイプが変わります。
300㎡以上:甲種防火管理者
300㎡未満:乙種防火管理者(甲種でも可)
消防庁や都道県知事が行う講習を受けると資格を取得できます。
甲種防火管理者:2日間/8000円程度
乙種防火管理者:1日間/7000円程度
その他、メニューや調理方法によっては必要な資格もある
上記以外にもメニューや調理方法によっては必要になる資格もあります。
早めに調べて取得に向けて動き出しましょう。
調理師免許は必須ではない|ただしあるに越したことはありません
一般の方の中には「飲食店経営者は誰でも調理師免許を持っている」と思っている人も多いでしょうが実は必須ではありません。先述の食品衛生責任者と防火管理者の資格さえあれば開業できます。
ただ、調理師免許があれば信頼されやすくなることは確かです。
国家資格であるもののそこまで取得難易度が高いわけではありませんから、(時間的余裕があれば)ぜひチャレンジしてみてください。
飲食店の開業に必要な届出|飲食店経営をするには?
飲食店の開業をするために必要な主な届出を紹介します。
(条件によっては不要になる届出もありますし、他にも届出が必要になる場合もあります)
食品営業許可:保健所に提出/店舗完成の10日ほど前までに提出
火を使用する設備等の設置届出書:消防署に提出/設備設置前に提出(火を使わないなら不要)
開業届:税務署に提出/個人開業の場合、開業から1か月以内に提出
深夜酒類提供飲食店開始届出書:警察署に提出/24時以降に種類を提供する場合、設備設置前に提出
青色申告承認申請書:税務署に提出/青色申告をする場合、開業から2か月以内に提出
労災保険加入手続き:労働基準監督署に提出/スタッフを雇う場合、雇用日翌日から10日以内に提出
雇用保険加入手続き:公共職業安定所に提出/スタッフを雇う場合、雇用日翌日から10日以内に提出
防火管理者選任届:消防署に提出/営業スタート時までに提出(収容人数30人未満なら不要)
おわりに
ここまで小規模飲食店経営をスタートするための資金などについて解説しました。
小さい飲食店には「小さいからこその注意点・デメリット」があるものの、それをカバーできるだけのメリットもありますから、適切な方法で取り組んでいけば成功することでしょう。
おすすめのビジネス
様々な飲食店を応援しているやすひさですが、
ビジネスとして一番おすすめしているのは唐揚店です。
ビジネスとしての唐揚げ
やり方と考え方がきちんと分かれば、
唐揚げほど低リスクで始められるビジネスは経験上ありません。
例えばフランチャイズで唐揚げを始めるとして、
これから飲食店を始める方は、
ノウハウをきちんと把握できるフランチャイズの強みを活かして、
通常より早く軌道に乗せられますし、
既存のお店を持つ方にも「一品フランチャイズ」という形態で、
今のお店を生かし唐揚げで利益を得ることもできます。
からあげフランチャイズ
そんな中で唐揚げに特化したフランチャイズ募集サイトがあります。
その名も『からあげフランチャイズ』です。
一般社団法人日本唐揚協会が運営する、
唐揚げが一番わかっている団体による、
安心、安全な唐揚げビジネスのフランチャイズ本部を集めたサイトです。
ぜひ、一度検討してみてはいかがでしょうか?
あなたのビジネスを加速させてください。